JLPT N2 · Graded reading

赤い手袋

99% N2 vocabulary · 276 characters · 1 word to look up

それほど、自分に親しいものでありましたから、政雄は、惜しくてなりません。それよりも、もっと、こんなに寒いのに、雪の上に落ちていることが、手袋にとってかわいそうでなりませんでした。

「どんなにか手袋は、家に帰りたいと思っているだろう。」と考えると、政雄は、どうかして探してきてやりたい気持ちがしたのであります。

けれど、そのとき、やさしい姉さまは、政雄をなぐさめて、

「わたしが、またいい代わりをこしらえてあげるから、この風の寒いのに、わざわざ探しにいかなくてもいいことよ。」とおっしゃったので、ついに政雄は、その赤い手袋のことをあきらめてしまいました。

Words above this level

Everything else in the passage is N2 vocabulary or grammar.

  • わざわざno gloss yet

From 小川未明, 赤い手袋 via Aozora Bunko. Public domain; transcribed and proofread by Aozora Bunko volunteers.