JLPT N2 · Graded reading

木に上った子供

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「お母さんは、きっと、僕の家の屋根の上にきて僕を見てくださるだろう。」と、辰吉は信じました。

彼は、頭の上の空ばかりを探したのでした。そしてやさしそうな、あまり、大きく、強く光らない、一つの赤い色の星をお母さんの星だときめたのであります。

その星は、目にいっぱい涙をためて、なにかものをいいたげに、じっと下を見下ろしているのでありました。

辰吉は、口のうちで、幾たびも、「お母さん、お母さん。」と叫びました。そして、彼は、夜の風に吹かれて、いつまでも外に立っていることがありました。

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  • 上の空うわのそらno gloss yet

From 小川未明, 木に上った子供 via Aozora Bunko. Public domain; transcribed and proofread by Aozora Bunko volunteers.