JLPT N2 · Graded reading

都会はぜいたくだ

100% N2 vocabulary · 228 characters · 0 words to look up

「おかね、おまえも一杯飲んでごらん。」といわれたので、おかねは、びっくりして、

「私は、まだ、お酒を口にいれたことがありません。」と、辞退しました。

「いいえ、このお酒は、けっして、毒にはならないの。そして、それを飲むと、なにかしらん、昔のことを思い出すから……。」と、奥さまは、おっしゃいました。

「奥さま、昔のことといいますと……。」と、おかねは、なんとなく、なつかしいような不思議な気がしたのです。

「そうなの、忘れてしまったことを思い出すのだよ。」

From 小川未明, 都会はぜいたくだ via Aozora Bunko. Public domain; transcribed and proofread by Aozora Bunko volunteers.