JLPT N1 · Graded reading

時計屋敷の秘密

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「四本君のいうことはむずかしくて、わからないや」

と、二宮少年が手をふった。

「いや、ぼくのいっていることはちっともむずかしくないよ。つまりここに一人の幽霊がまっすぐに立っているとなると、その幽霊は、やはり重力の作用を受けているにちがいないし、また空気の中に立っているんだから、幽霊の体積にひとしい空気の重さだけ幽霊のからだが軽くなっているはずだ。つまり浮力に関するアルキメデスの原理は、この幽霊にもあてはめられなくてはならない」

From 海野十三, 時計屋敷の秘密 via Aozora Bunko. Public domain; transcribed and proofread by Aozora Bunko volunteers.