JLPT N2 · Graded reading

崩れる鬼影

100% N2 vocabulary · 243 characters · 0 words to look up

「いや、それですこし判って来たぞ」

「どう判ったの、兄さん」

「まア待て――」

兄はそれから庭へ下りてゆきました。警官たちは例の池のところに、何か協議を開いていました。私は兄を紹介する役目になりました。

「いや皆さん、私まで御心配かけまして」と兄は挨拶をしました。「ときに警官の方が一人見えないそうですね」

「黒田という者ですがネ。これ御覧なさい。この足跡がそうなんですが、黒田君は途中で突然身体が消えてしまったことになるので、今皆と智慧を絞っているのですが、どうにも考えがつきません」

From 海野十三, 崩れる鬼影 via Aozora Bunko. Public domain; transcribed and proofread by Aozora Bunko volunteers.