JLPT N1 · Graded reading
野菊の花
100% N1 vocabulary · 244 characters · 0 words to look up
「それで、どうしたの。」と、清吉は、ききました。
「みんな、見てるよ。」
「困るね。僕たちの遊ぶ原っぱへ捨てるなんて、だれだろうなあ。」
清吉の心は、もうそのほうへ奪われてしまいました。
棒を持った正二も、清吉についてきました。
二人は、並んで歩きながら、話をしました。
「このあいだ、どこかの若いおばさんが、ねこの子をこの原っぱへ捨てにきたとき、正ちゃんはおらなかったかな。」
「ああ、おったとも。僕たち、ボールを投げていたじゃないか。まだ三十ぐらいのやさしそうなおばさんだったろう。」
From 小川未明, 野菊の花 via Aozora Bunko. Public domain; transcribed and proofread by Aozora Bunko volunteers.